開業ヒストリー①

特にチェーン店の飲食店で勤務する方の多くは、「いつか独立したい」という方が多いのではないかと思います。

実際、私の前職においても本当にたくさんの方が同じように夢を描いていました。

しかし、実際独立する人は非常に少ない。

そのハードルの高さやリスクと、会社員でいる安定、安心を考えた時にあきらめる事が多いと思います。

私は前職でよく部下に「会社の方針に文句があるなら自分でやれ」と言っていました。

しかしある時、なんて無責任な言葉を発しているんだろうと考えるようになりました。

独立した理由の一つとして、いつか自分の経験が誰かの役に立つようにするというものがあり、このような記事を自己満で書く事にしました。


私が独立を決めたのは、実際に開業したいと思っていた時から10か月前でした。

最初に行った事は「いくら必要なのか?」という事。

ネットで調べればいくらでも情報が出てきますが、ピンからキリ。

条件として最初に挙げたのは、

・居抜き物件である事。

・ワンオペでできる広さ。

の二点。

ここですごく躓いたのが、内装工事費がいくらかかるのかが分からない。

分からないというのは、内装工事費というのは業者様によって違えば、使用する素材や物件などによっても様々で、具体的な金額が全然出ていないからでした。

それが分かったので、最初の一か月はひたすら内装業者を探す作業をしていました。

同時に、飲食物件を取り扱う事に強みを持つ不動産業者様を探していました。


一か月ほどして、それぞれ気になる業者様にひたすらお問合せフォームからメールを送り、電話で問い合わせをしました。

ここでまた躓いたのが、まずメールの返信がほとんど来ない。

来たとしても、その返信に対して返信をすると、そこで途切れてしまう。

これは理由があって、開業にあたる「具体性」が乏しかった事です。

そのため、まずは大枠からと考えていた自分の考えでは、業者様からすれば何をしてほしいのか分からない、またはできることがないという判断だったんだろうと思います。

電話も一緒で、冷たくあしらわれる事がほとんど。

このような状況だったので、店舗像をより具体的に言語化していく事をしました。

・カウンター席のみのつくり。

・和モダンなイメージを取り入れたつくり。

・大衆ではない、ちょっといい焼鳥屋で、客単価は4,000円前後。

・メニューはアラカルトのみ。

・熱源は炭を使用する。

・オーダーは手書き。

・10坪~最大12坪。

・駅から徒歩10分以内。

当時の私には、十分だろうと考えていましたが、当然今考えれば乏しいです。

しかしこれだけ具体的になっただけで、ようやく問い合わせに対する返信が来るようになりました。

それだけでも前進した事に心が高揚したものです。

この時点で、すでに二か月経過していました。

時期としては師走の時期に差し掛かっていました。


本日はこの辺りで。

お付き合いいただきありがとうございます。

教訓としては、「独立を決めたら、何よりも先ずは店舗像は超明確に、具体的に描いておく事」です。